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握れば拳 開けば掌

  • 執筆者の写真: Misaki
    Misaki
  • 2018年4月24日
  • 読了時間: 2分


かなり前から

たまーにご紹介してきたこちらの作品。


額装がなかなか決まらず、迷い

描いてはやめ 直し…

という珍しく迷いに迷って

このような仕上がりに。


この作品は、

彼が数年前の青春ドラマ

ルーキーズ の

DVDをかりてきたところから生まれました。


佐藤隆太演じる新任教師 川藤が、

学生との関係性を築きながら

野球部という部活を通して

何かに真剣に取り組むことや

仲間の大切さを伝えていくドラマ。

(個人的な意見です)


その中で、

川藤は国語教師であることもあり

大切なことをよく 偉人の名言や

ことわざを使って表現しています。


その中で、わたしが耳に残ったのが

なんと(?)第1話に出てくるこの言葉。

【握れば拳 開けば掌(たなごころ)】。




心の持ち方一つで

同じものがいろいろに

変化することのたとえ。


手も 握れば人を殴る拳になり

開けば人をなでる掌(てのひら)になる

という意味からきている。




「掌」という漢字は、

てのひら・たなごころ などの

読み方がありますが


「たなごころ」を分解すると

◎た→て(手)

◎な→の

◎ごころ→こころ(心)

つまり、「手の心」となります。


わたしはこの言葉について考えた時

こういう概念があったから

大人も子どもも手を繋いだり

意識がない患者さんの手を握る家族がいたり

神様や仏様に向かって

お願いごとをするときも

手を合わせるんだなあと

とても腑に落ちました。


手には、他の身体の部位とは異なる

自分以外の誰かと「心」を繋ぐ

コンセントのような役割があるのかもしれない。


そんなことを考えながら、

「手」の字源を使って

握るとぶつかり合う様子を濃い墨で書き

開くと手の心になり

ぶつかり合う拳も包み込み

受けとめることができるということを

淡い墨で「手」と「心」で表現しました。


額装は よろけ縞 という

日本の伝統文様を使い

心の移ろいを表現しながら

作品全体をスタイリッシュに見えるよう

工夫してみました。


こちらは、夏のJapan Expoに

出展する予定です。

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© 2018 by Misaki Tsuchiya

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